飾り雛

桃の節句も過ぎ、飾り雛もそろそろしまう時期ではありますが、皆さまにもうしばらくご高覧頂きたく、3月末まで飾らせていただくことになりました。

吊るし雛の作り手はひたちなか市在住の石川さんです。趣味で作り始めてから10年余り、時には夜なべして作られたそうです。丁寧な仕上がりでクオリティーが高いとの評判です。

実は吊るし雛1つ1つの細工物には意味があります。

例えば写真1枚目。
鶴(つる)鶴は千年長生きすると伝えられ長寿や健康への祈りが込められています。またその美しい姿から、目にすると心が豊かになる縁起物として知られています。

写真2枚目
俵ネズミ(たわらねずみ)大黒さんの使いと言われる「ネズミ」は金運に恵まれると言われます。「俵」は五穀豊穣を表し、食に困らないようにとの願いから飾られます。

写真3枚目
椿(つばき)日本女性の美しさを表す大輪の花は優美さと華やかさの象徴。優雅で美しい女性に育つよう願いが込められています。

写真4枚目
這い子人形(はいこにんぎょう)赤ちゃんがハイハイしている姿のお人形。ハイハイをたくさんして元気に丈夫に育ちますように。

写真5枚目
三角(さんかく)昔、「薬箱」は三角の形をしていました。この三角の形に、病気に無縁でありますようにとの願いを込めています。不運が起こらないように祈るお祓(はら)いとしての意味もあります。

写真6
枚目猿(さる)さる(去る)にかけて、病が去る、災いが去るという意味が込められています。

石川さんの吊るし雛には、様々な細工物が吊るされていて、時間が経つのを忘れて見入ってしまいます。
15時以降の時間帯は比較的空いており、ゆっくりご覧いただけると思いますので、是非お出かけくださいませ。